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複利を超える力。それは「複利」×「増配」の掛け算!

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こんにちは、smorceです。

金利の計算には「単利」「複利」「複利×増配」があります。資産運用系のブログでは単利と複利についての比較と複利の凄さについて語られている記事が多く見受けられますが、実は複利」を圧倒的に凌駕する金利があります。

それが「複利×増配」です。

この記事では「複利」の力を超える複利」×「増配」についてご紹介していきます。

 

POINT!

計算に使用したスプレッドシートはこちらです。ダウンロードのうえ、ご自由にお使い下さい(^^)

「単利」と「複利」と「複利+増配」について

 

単利と複利

単利は元本に対して利息がつく金利です。一方で、複利は残高に対して利息がつきます。
例えば、「配当が受け取れる株」を購入した場合の例で考えます。

例)元本100万円で配当利回り2%の株を購入した場合(配当の受け取りは年1回とする)

単利の場合は元本である100万円に対して利息がつきますので、毎年100万円×2%=2万円の配当が受け取れます。元本が変わらない以上、ずっと2万円のまま変わりません。

 

複利の場合は、受け取った配当を再投資して翌年の運用に回していきます。
1年目…100万円×2%=2万円 → 残高102万円 (100万+2万)
2年目…102万円×2%=2万400円 → 残高104万2,622円 (102万+2万400)
3年目…104万円2,622円×2%=2万852円 → 残高106万円3,474円 (104万円2,622+2万852)

 

複利は残高に対して利息がつきます。残高が増えていくので、毎年貰える配当金が増えていくことになります。
複利のメリットは長期間の運用になると莫大な金額になることです。最初は微々たる増加ですが、運用期間が長くなるにつれて加速度的に資産が増加していきます。

 

以下のグラフは米国で有名な「S&P500」に長期投資した場合の資産の増加を表しています。「S&P500」は長期の資産運用でよくベンチマークにされる指標で、長期投資ではおすすめの商品です。

S&P500の20年の平均リターンは7.7%なので、7.7%で運用した場合こうなります。

こちらの例では初期投資100万円で年利7.7%で運用した場合のシミュレーションです。後半になるにつれて、複利の方は爆発的に資産が増加しているのが分かるかと思います。

25年後で比較すると、
単利…292.5万円
複利…638.8万円
となり、複利は単利の2.2倍まで差がつきます。

複利×増配

複利の凄さは前述の通りで、25年間運用すると単利との差は2倍以上になることが分かりました。

さて、この複利の力を圧倒的に凌駕する金利があります。それが 複利」×「増配」です。

◯増配とは?
増配とは前の期よりも配当の額を増やすことをいいます。これには、業績向上に伴う「普通増配」、企業の設立周年や創立周年などを記念する「記念増配」、特別の意味をこめる「特別増配」などがあります。


例えば、2017年に「30円」の配当を配布していた企業が、2018年に「36円」に増やしたばあい増配となり、増配率は「20%」になります。この例では、利回りが20%増加する、ということです。

増配の凄さは大きく利回りが改善できることにあります。
例えば、株価1000円の企業が配当を「30円→36円 (+20%) 」に増配した場合、
配当利回りは 30/1000 = 3% から 36/1000 = 3.6% に改善されたことになります。

重要なのは「配当利回りが3%→3.6%で、0.6%アップした」とみるのではなく「配当利回りが3%→3.6%で、20%アップした」と考えることです。

利回りを20%向上させることは一般的には相当至難の業です。これが増配銘柄を買うだけで簡単に達成することが可能となるわけです。

 

増配の説明はこれくらいにして、ここから複利」×「増配」の力を見ていきましょう。

 

例)100万円を一括投資。ベースとなる年利が7.7%で、増配率は毎年2%とする。


上記の前提でシミュレーションした結果は以下の表の通りです。増配率が2%なので利回りも毎年増加していっています。

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さきほど見て頂いた複利の曲線が霞んで見えるくらい、圧倒的な増加曲線を描いているのが分かるかと思います。

25年後で比較すると、
単利…292.5万円
複利…638.8万円
複利+増配…1048.6万円
となり、「複利+増配」は単利の3.6倍まで差がつきます。資産は1000万円を超える計算です。

 

米国の高配当銘柄の場合10年以上増配している企業は非常に多く増配にも積極的です。例えば、IBMの10年平均増配率は12.6%です。

 

私が検討している高配当銘柄の場合、増配率は8%前後くらいですので上記のシミュレーションではかなり低めに見積もっています。(ただ、私のポートフォリオでは利回りは7.7%もありません)

 

高配当銘柄についての私の考え方は以下でご紹介しておりますのでご参考下さい(^^)

 

最後に

今回の記事とは全く関係ないですが、金利関連のニュースで以下のようなものを確認しました。

学生ローンを専門に扱う同店の金利は「大手消費者金融より若干低い」年率17.0%

文中には「若干低い」とありますが、17%は以上に高い金利です。
米国経済が右肩上がりで成長して、S&P500が20年で平均リターン7.7%を出したことを考えると、いかに17%が高い金利か分かると思います。


ちなみに、17%で借金した場合、複利で以下のように借金が膨らんでいきます。

100万円を借りた場合、10年で481万円、20年で2,310万円です。とんでもない金額ですね。。
お金を借りる場合は慎重に検討しましょう。

 

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