②年金の話:仕組みについて
こんにちは、smorceです。
この記事では【年金の話:仕組み】について解説していきます(^^)
年金の仕組みについて
年金は強固な仕組みによって運用されている為、破綻しません。その仕組みについて解説していきます。
出典:@freelife_blog氏のTwitterより(https://twitter.com/freelife_blog/status/1140915653576155136)
1)国民が収める社会保険料
2)税金(国庫)
3)年金積立金
これら3つの財源によって年金制度は運用されています。この内、9割は保険料と税金で賄えていて、足りない1割程度の分を積立金を切り崩して支払っています。
もし仮に年金制度が破綻するのであれば、以下の条件を全て満たす必要があります。
1)現役世代が保険料を納めない
2)国の税収がなくなる
3)積立金が枯渇する
上記3つの条件を満たすときに年金制度は事実上破綻しますが、これらの条件を満たすような事態になったとき既に日本という国がなくなっている可能性が高いので、年金どころの話ではないですね。なので、破綻するかどうかを心配する必要はありません。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)について
「年金積立金」はGPIFによって運用されています。2018年12月末時点で約150兆円の運用規模です。
出典:@gpiftweetsのTwitterより(https://twitter.com/gpiftweets/status/1136556640868528129)
図で分かる通り、不足分を積立金で賄っています。
14.8兆円の損失を出したニュースについて
GPIFは2018年10~12月期の運用実績を公表し、14.8兆円の損失(利回りは-9.06%)を出したことがニュースになり、大きな話題となりました。
非常に大きな金額が吹き飛んだことになりますが、実はこれは全く問題ありません。
出典:GPIF 2018年度第3四半期運用状況(速報)
赤丸の部分が該当の損失なのですが、見て分かる通り少し凹んだだけです。
【問題ないと言い切れる理由】
・GPIFは年金財源の確保のため、長期的・安定的な運用を基本理念にしている
・GPIFは2001年運用開始以後、年率で平均2.73%の利回りを記録
・累積で56.7兆円の運用黒字
・資金の約50%を国内外債券に投資する固いポートフォリオを構築
14.8兆円の損失は事実ですが、それ以上にまだ56.7兆円もプラスで運用できており、その部分の報道をしているメディアは少なかったです。損失の部分だけをクローズアップして年金不安を煽る報道が圧倒的に多い印象でした。
むしろ長期投資家としてはGPIFの運用は教科書にしてもいいくらいのお手本のような運用をしています。
ではまず、GPIFのポートフォリオを見てみましょう。
ご覧のように、ポートフォリオの半分が債券で占められていて、手堅く運用されているのが分かります。
次に収益の構造です。
出典:@gpiftweetsのTwitterより(https://twitter.com/gpiftweets/status/907033336329019393)
収益の約半分がインカムゲインによる収入となっております。債券の利回り自体は低いですが、運用規模が莫大なので債券を保有しているだけで巨額の収入があるというわけです。とてつもなく安定した収益構造になっています。
◯インカムゲインとは?
インカムゲインとは、株式や債券などの資産を保有して得られる収益のことです。例えば、株式では配当金、債券では利子、不動産では家賃収入が該当します。不労所得と呼ばれることもあります。反対に売買によって得た利益(差額)のことをキャピタルゲインと言います。
年金制度はGPIFによって手堅く運用されていることに加え、国民が収める社会保険料と税金が投入されているので、破綻することはない、ということになります。
smorce: